FF9 倍率処理とダメージ計算


FF9究極解析の華「ダメージ公式」を使って、ダメージ計算の仕方を解説します。
ダメージ計算はやり込みにおいて重要な位置を占めており、実際、過去のやり込みがそれを証明しています。
特にFF9の場合は1ポイント単位で計算ができるため、「究極解析」と併用すると効果は絶大です。ぜひマスターしましょう。

計算機 v2.0 / 説明書


ご存知のように、いわゆるダメージ公式は、ダメージ=基本ダメージ×倍率の形。
攻撃者と対象の状態によって倍率が補正される。
例えば、隊列が後列の場合、前列に比べて物理ダメージが半減する。これは、倍率が1/2倍されていることに起因している。
他にも、属性強化して攻撃した場合、倍率は通常の3/2倍になる。等々。

 

この倍率こそがダメージを調整する重要な役割を担っている。
倍率の変化を知ることは同時にダメージ公式を把握することになり、正確なダメージ計算にも繋がるのである。

 

◆ 倍率の処理順序

後列で属性強化した場合、どう処理されるのだろうか?
このように、倍率が補正される状態が重なった場合は、その優先順位に従って倍率を補正する。
その順位は次の通りである。(その各処理では、小数点以下は切り捨て)

 

01.[×1.5]   ジャンプ、精神統一
02.[×0.5]   攻撃側がミニマム状態、対象がシェル状態、魔法全体化
03.[×1.5]   トランスまたはバーサク状態、マカロフ投法、MP消費攻撃、種族キラー
04.[×2.0]   スタイナートランス時の補正、クリティカル
05.[×0.5]   対象がプロテスまたは防御状態
06.[×1.5]   対象が睡眠またはミニマム状態、背後攻撃(味方を攻撃)、飛行タイプに投げる
07.[×0.5]   後列
08.[×1.5]   属性強化
09.[×0.5]   半減属性
10.[×1.5]   弱点属性
11.[×2.0]   リフレク倍返し

 

※ 02-03間の正確な処理順序は解明不可。計算には影響しない。
※ シェル状態、魔法全体化の処理は属性強化より先であること以外は解明不可。
※ 飛行タイプに投げるの処理はプロテスより後であること以外解明は不可能。

 

図解 - 倍率処理 -
図解 - 倍率処理 -

 

 

◆ 計算例

倍率の処理順序が分かったところで、基本的な計算を通して、ダメージ算出法を理解しようと思う。
計算の際に注意すべき状況も結構あるので、その多くを補えるよう構成したつもりである。
以下では「ステータス値」は計算に必要な箇所のみ記入した。
「攻撃力」は装備武器または魔法の攻撃力、投げる場合はその武器の攻撃力を指している。
「状態」にはさまざまな状況を記述。計算上は影響しない状況も含めているので注意。

 

Ex1.通常攻撃

キャラクター Lv 素早さ 魔力 気力 攻撃力 物防 魔防
状態
ジタン 31 -- 35 -- 30 24 -- --
「オーガニクス」装備
↓ 「たたかう」
スティルヴ -- -- -- -- -- -- 24 --
睡眠、ミニマム

 

基本ダメージ / 24−24 = 0 → 1
倍率 / 32 〜 32+8
下限の補正 / 32 → 48
上限の補正 / 40 → 60
ダメージ / 48 〜 60

 

「基本ダメージ≦0」の場合、一般に「基本ダメージ=1」として処理される。
また、睡眠とミニマムは同列なので、互いに重複はできない。従って、倍率×3/2は1回のみ。

 

Ex2.属性処理

キャラクター Lv 素早さ 魔力 気力 攻撃力 物防 魔防
状態
ヤーン 72 -- -- 25 -- 118 -- --
--
↓ 魔法「エアロラ」
スタイナー -- -- -- -- -- -- -- 2
「風」弱点+吸収

 

基本ダメージ / 118−0 = 118
倍率 / 25 〜 25+12
下限の補正 / 25 → 37
上限の補正 / 37 → 55
ダメージ / 4366 〜 6490

 

吸収属性の効果により、防御力無視攻撃に変化。
弱点属性による補正によって、倍率×3/2となる。
なお、吸収や無効は倍率補正とは無関係なので、先に処理しておくとよい。

 

Ex3.特定の攻撃

キャラクター Lv 素早さ 魔力 気力 攻撃力 物防 魔防
状態
サラマンダー 66 -- 48 -- -- 25 -- --
MP消費攻撃、デビルキラー、後列
↓ 「なげる」
鉄巨人 -- -- -- -- -- -- 25 --
プロテス

 

基本ダメージ / 25×2−25 = 25
倍率 / 48 〜 48+14
下限の補正 / 48 → 24
上限の補正 / 62 → 31
ダメージ / 600 〜 775

 

「たたかう」に相当しない攻撃は、MP消費攻撃や種族キラー、隊列などの状態が無視される。
うっかりして倍率を増やしてしまう危険度No1なので注意。基本ダメージの計算も変化する場合がある。
このように特定の攻撃では、攻撃力の補正など特有の性質があるので、注意を要する。

 

Ex4.魔法返し

キャラクター Lv 素早さ 魔力 気力 攻撃力 物防 魔防
状態
ビビ 64 -- -- 53 -- -- -- --
ミニマム
↓ 魔法返し「ファイガ」
キマイラ -- -- -- -- -- 94 -- 10
「火」強化

 

基本ダメージ / 94−10 = 84
倍率 / 53 〜 53+14
下限の補正 / 53 → 26
上限の補正 / 67 → 33
ダメージ / 2184 〜 2772

 

「魔法返し」は、モンスターの魔法攻撃力をその攻撃力とする他は、通常の魔法と変わらない。
当然、この場合の倍率補正には、モンスター側の属性強化は無関係。
魔法攻撃のミニマムによる補正は倍率×1/2。(ちなみに、物理タイプの攻撃の場合、倍率=1)

 

Ex5.召喚魔法

キャラクター Lv 素早さ 魔力 気力 攻撃力 物防 魔防
状態
ガーネット 99 -- -- 73 -- 32 -- --
「ペリドット」装備、アイテム欄には「ペリドット:44個」
「雷」強化
↓ ショート召喚「ラムウ」
鉄巨人 -- -- -- -- -- -- -- 8
「雷」弱点、プロテス

 

基本ダメージ / 32+44−8 = 68
倍率 / 73 〜 73+21
下限の補正 / 73 → 109 → 163
上限の補正 / 94 → 141 → 211
ダメージ / 11084 〜 14348 → 7389 〜 9565

 

基本ダメージには、装備分の宝石は数えない。
魔法攻撃なのでプロテス無効、倍率×1/2の補正なし。補正は強化、弱点のみ。
初回召喚とショート召喚は、一旦ダメージを算出した後に2/3倍したものが実際のダメージになる。

 

Ex6.リフレク反射

キャラクター Lv 素早さ 魔力 気力 攻撃力 物防 魔防
状態
ビビ 64 -- -- 53 -- 72 -- --
リフレク
↓ 黒魔法「ブリザガ」全体化
↓ パーティ4人でリフレク反射+ジタンはミニマム
キマイラ -- -- -- -- -- -- -- 10
「冷」弱点

 

基本ダメージ / 72−10 = 62
倍率 / 53 〜 53+14
下限の補正 / 53 → 26 → 39
上限の補正 / 67 → 33 → 49
ダメージ / 2418 〜 3038 → 9672 〜 9999 [12152]

 

ダメージは詠唱者の状態のみに依存し、リフレク反射するキャラクターは無関係。
倍率×1/2は全体化、倍率×3/2は弱点属性による補正。
一旦ダメージを算出した後、反射人数を乗じたものが実際のダメージ。

 

 

その他の注意事項

1.「ケアル」系列について。

対象のシェルは無効なので、計算の際には倍率を半減させないように。
加えて、防御力無視攻撃という特徴も念頭に置くとよい。

 

2.裏技、剣技、竜技、奥義、魔法剣について。

裏技や剣技を使う限り、盗賊刀や両刃剣を装備していても「力」のみ影響。短剣などの場合と同じ公式。
「クライムハザード」「桜華狂咲」は、相手の魔法防御力が影響する。物理防御力ではない!
剣技、奥義は属性強化が無効。しかし、相性は有効。   ※ 相性=無効、半減、弱点、吸収
魔法剣、「暗黒剣」は属性強化、相性ともに有効。
さらに、「暗黒剣」はミニマムによる影響を受けない。

 

3.「セイブザクイーン」について。

ベアトリクス「たたかう」の攻撃力には、ベアトリクスのレベルも加算される。
聖剣技や聖白魔法にはその特性はないので、勘違いのないように。

 

4.召喚魔法について。

幻獣自動召喚は、通常の魔法と同じ性質になる。
「斬鉄ダメージ」はシェル、ミニマムの影響を受けない。

 

5.吸収攻撃について。

「基本ダメージ≦0」の場合に「基本ダメージ=0」となる。
また、MP吸収タイプはダメージ公式でダメージを算出した後、1/4倍したものが実際のダメージになる。

 

6.「にじ色の風」の属性処理について。

多重属性をもつ唯一の攻撃!
「土」を除く7属性のうち1つでも相性が合えば、その相性に応じて倍率が補正される。
例えば、「火」弱点+「冷」吸収の場合。Ex2と同じように防御力無視、倍率×3/2の補正となる。
「雷」半減+「火」「水」弱点の場合は、倍率×1/2 → 倍率×3/2の補正。
この場合は弱点が2つあるが、同列なので1つとみなす。弱点による倍率×3/2の重複はできない。


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