証明のアイディアと調査

0.「見えざる闇」仮説

 「見えざる闇」仮説とは永遠の闇本体以外に対象にできない敵が3体存在する、というもの。しぐれさんの提唱と木村さんの解析によって確立されました。永遠の闇の不可解な性質を完全に説明できる素晴らしい仮説なのです。

1.証明するには…

 永遠の闇のMPを0にしても魔法を使うという性質から仮説の正しさは十分納得できると思いますが、これより少し説得力のある方法で仮説を証明してみたいと思います。
 最終戦で注目すべき点の1つに魔法返しの不発が挙げられます。魔法返しは魔法カウンターですね。モンスターに対してカウンターが不発になるようなことが実際に起これば、永遠の闇以外にもモンスターがいると断言してよいでしょう。そのような事実を探ります。

2.調査の失敗

 これから調査していくわけですが手がかりがありません。カウンターが不発するということがどういうことかハッキリしていないのです。カウンターを与える前に、カウンターを受けることを考えてその状況を分析します。手っ取り早く調べたいので、反撃率100%のヤーン戦を考えてみましょう。
 ※今後、「カウンター」といったら味方側のカウンター、「反撃」はモンスター側のカウンターを指すことにします。

ヤーン×2〜3戦
 全体攻撃をして「はないき」で飛ばされるのを待ちます。他のヤーンが反撃しなければ成功です。

 実際に2、3度連続してそのような状況を確認できました。「はないき」の性質は相手の戦闘除外です。よってそれを受ければターゲットウインドウから名前が消え去ります(→ターゲット対象外になる)。愚かにもわたしは次のように即断しました。

・カウンター/反撃は対象を変更しない。
・ターゲットウインドウ非表示ならば、ターゲット不可能であり、カウンター/反撃さえ無効になる。


 これで間接的に証明できると思いました。モンスター側で上のことが成り立つのだから味方側にも適用すれば仮説が成り立つ、と考えたわけです。
 上の2点はもっともらしいのですが、その後の調査(2001.6)で1つ目の推測は微妙に間違っていました。モンスターの反撃は対象を変更するのです。この結果から、魔法返しは対象を変更する疑いがでてきました。これは直接確かめるしかないようです。

※ なぜ、このような失敗に終わったのか?
理由は2つ。まず調査不足。「はないき」の発動条件を詳しく調べていなかった。2度や3度のデータで判断したのがミスの1つ。
もうひとつは、モンスターサイドで言えることは味方サイドでも同じことだと頭にあったこと(これが間違いのもとだった)。それは推測であり保証するものは何もない。根本的に間違っていた。

3.カウンターの再調査

 直接魔法返し不発を確かめるのは大変です(次項参照)。確認できるかどうか不安だったそんなときに、木村さんから「物理カウンターは対象変更するのかな?」と訊かれ、急遽調査することにしました。これがうまくいけば期待できますね。

物理カウンターの調査
全体物理攻撃をするモンスター(パーティを組むものに限る)は…
該当モンスター/攻撃技:アガレス/紙嵐

アガレス+ガーゴイル戦
味方メンバージタン+フライヤ+サラマンダー+スタイナー
装備ジタン:バタフライソード 他:最弱武器
アビリティジタン:刀魂放気 全員:カウンター、目には目を
調査方法1.アガレスを攻撃し、反撃「起こす」を使用させる。
2.味方のカウンター1〜2回で倒せるようにHP調節する。
3.「刀魂放気」でアガレスを沈黙させる。
4.「紙嵐」を使用するのを待つ。

 実際の調査では、味方全員が反撃体制をとり最初のカウンターでアガレスを撃破、その後他の味方キャラは反撃体制を解除し、カウンターをしなかったことを確認しています。調査段階におけるカウンター発動率は100%、70%、54%、100%。
 どうやら物理カウンターは攻撃対象を変更しないようですね。モンスター側の反撃と性質が異なっています。

4.魔法カウンターの調査は大丈夫なのか?

 物理カウンターはうまくいきました。魔法カウンター(=魔法返し)はどうなんでしょう。同じように、全体魔法攻撃をするモンスターを探します。

魔法カウンターの調査
全体魔法攻撃をするモンスター(パーティを組むものに限る)は…
該当モンスター/攻撃技:クラーケン(カオス)/ウォータガ
該当モンスター/攻撃技:アクソロトル/アクアブレス
該当モンスター/攻撃技:ニンフ/夜
該当モンスター/攻撃技:赤竜/ツイスター

 該当モンスターが4種類もいて調査しやすいように思えるのですが…。調査が大変なのは、魔法返しの体制をとっている間にモンスターが戦闘不能になる状況を生み出すことです。上の4種類のモンスターでそれは可能なのでしょうか?
 上の状況を作り出すのに手っ取り早いのが、ビビ+サラマンダーによる魔法返しでしょう。2回の魔法返しのうち、最初でモンスターを撃破すればいい訳です。

クラーケン(カオス)+左触手+右触手戦
 こいつは水属性吸収のため魔法返しによる撃破は不可能。しかも、クラーケンを倒した時点で戦闘が終了してしまいます。なので、いかなる方法を以ってしてもこいつで調査するのは不可能です。

アクソロトル×2〜3戦
 水属性吸収能力を持ったアクソロトルもカウンターによる撃破は不可能。また、「アクアブレス」自体もアクソロトルが1体の場合にしか使用しないもよう。つまり、こいつも無理なようです…。

ニンフ×2戦
 「夜」を返してニンフは倒せません! こいつも調査不可能に見えますが「ファイラ」を使用することに注目すれば何とかなるかもしれません。

赤竜×2戦
 Disc3のエーコ誘拐時でしか戦うことができないという制限の中で、この時点で魔法返しを使えるのはサラマンダーのみ。どうやら、1回の魔法返しで目的の状況を作り出さなければならないようです。

 調査が可能である戦闘はニンフ戦と赤竜戦の2戦しかないことが分かってしまいました。しかも、1回の魔法返しで状況確認しなければなりません。調査は簡単ではないようです。タイミングよく敵が魔法攻撃してきてそれを返す前に戦闘不能になってくれる、なんて都合のいい方法なんてあるのでしょうか……?

5.打開策

 要は魔法返しが発動する前にタイミング良くモンスターを撃破すればいいのです。そこでニンフにも赤竜にも効くステータス異常「毒」を利用してみようと思います。また、うまく敵が攻撃してくれるように「睡眠」でタイミングを計ります。

ニンフ×2戦
味方メンバージタン+ビビ+サラマンダー+クイナ
装備ジタン:ルーントゥース
アビリティジタン:刀魂放気 ビビとサラマンダー:魔法返し クイナ:夜 全員:眠らずの術
調査方法1.クイナ「夜」を使用。
2.直後ニンフ1体を毒にする。
3.毒ダメージを10回前後確認して、もう一度「刀魂放気」。
4.目覚めた直後に「毒」持ちのニンフが、ビビ/サラマンダーにファイラを使用するのを待つ。

 Disc4、バトルスピード:普通での調査。毒ダメージ=28。また、行動中はウエイト停止をします。ニンフに対して毒の効果は19回まで。
 睡眠と毒をほぼ同時にかけた場合、目覚めたときには毒ダメージ=28×16前後ですのでタイミングよく戦闘不能になってくれます。途中の「刀魂放気」はタイミングを少しずらすためです。別になくてもいいんですけど、なんとなく気持ちね、気持ち…。

赤竜×2戦
味方メンバージタン+ビビ+サラマンダー+クイナ
装備ジタン:ルーントゥース サラマンダー:金のチョーカー
アビリティジタン:刀魂放気 サラマンダー:魔法返し クイナ:夜 全員:眠らずの術
調査方法1.赤竜1体に5000程度ダメージを与える。
2.クイナ「夜」を使用。
3.直後、ダメージを与えた赤竜を毒にする。
4.毒ダメージを3〜4回確認後に「刀魂放気」。
5.目覚めたら「毒」持ちがツイスターを使用するのを待つ。

 バトルスピード:普通での調査。毒ダメージ=500。また、行動中はウエイト停止をします。赤竜に対して毒の効果は7回まで。
 サラマンダーがツイスターでやられてしまっては意味がないので風属性半減の金のチョーカーを装備させておきます。睡眠と毒を同時にかけたとき、毒ダメージ500×5程度で睡眠解除します。最初に5000強のダメージを与えておけばうまくいくことが多いですよ。あとは必要ならばタイムコントロールでうまく調節してください。

 実際に、この2戦で「魔法返し」不発という結果を得ています。味方の攻撃カウンター(物理・魔法)は対象変更しないようです。ようやく、(闇戦を除いて)カウンターが不発になる事実を突き止めることができました。(2001.7)

※ 今よく考えてみますと、「毒」が効いて攻撃魔法(全体攻撃でなくてよい)を使う、パーティを組むモンスターなら、基本的に打開策による調査が可能ですね。ニンフと赤竜の2戦の他にも例があるでしょう。


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